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リウマチ外科医の徒然草

リウマチ診療を中心に過ごす外科医の、日々あったこと、考えたこと、まわりの悲喜こもごもをつづります

リウマチ診療では知らなくてよかったという事実もある

 先日、興味深いブログ記事を目にしました。

整形外科医のブログ : 医師の暴走を止めるには・・・

この方も整形外科で、リウマチも含めて広く診療をされている勤務医の方のようです。

 

関節リウマチは、明らかにコントロールされていません。その「漢方」の治療を行う某クリニックには3年ほど通院しているのですが、この1年ほどは同じ状況だそうです。。。


そんなクリニックが本当に存在するのかと思って、外来終了後にネットで調べてみると、確かにありました。全国的に有名なクリニックのようで、唯我独尊な治療(?)を展開しています。


ステロイド剤やDMARDsは全否定で、漢方だけで「完治」 できると謳っています。関節リウマチで「完治」ですか・・・。経歴をみると、さすがにリウマチ専門医ではなさそうです。

 

私もリウマチの専門医としてではなく、一般の整形外科医として市中の病院に応援に出向いているときに、時々こういう方を目にします。

 

また逆に専門医としては、漢方治療などで腎不全に陥り、腎移植に至った例などを後の治療を担当することが、しばしばあります。

はじめてその時までに起きた自分の状態を知り、自分の過ごした数年間に後悔をされることが多いようです。

 

ブログ主さんは、

このような既存医療に不信感を抱く一部の患者さんの熱烈な需要があるために、このクリニックには全国から患者さんが集まってくるのでしょう。 

と締めくくっておられます。

その点には大いに賛成できます。

 

ただ、私はそれらの方の後の治療を担当することが多いので、付け加えましてはっきりと言いたいことがあります。

 

医療は完璧ではないのを承知で、われわれは常に最善を尽くしています。常に結果に対して省みたのち、より良くする努力を研究などを通じて他者からの批判も受け入れながら行っています。

 

自分の信じる医療を行うこと(漢方)自体を否定はしませんが、自分の意見のみに固執せず、患者さんに起きている事実を真摯に受けてめてください!

 

医師は基本的に他人を批判することをよしとしません。価値観が多様であることを、肌身に染みて知っているから。でも、本当は事実を知らせたいこともあります。

このような患者さんが、一人でも減らすことができますように。