リウマチ外科医の徒然草

リウマチ診療を中心に過ごす外科医の、日々あったこと、考えたこと、まわりの悲喜こもごもをつづります

尺側偏位とスワンネック変形はリンクしてるのです

先日、自施設における内科・整形外科リウマチ合同カンファレンスがありました。

 

以前は特にお題を設定せず、集まった人で適当に話をしていたのですが、若手の参加を増やすため、内科・整形外科から1題ずつ症例提示をすることになりました。

 

私はこのめんどくさい仕事を若手ではないですが引き受け、症例を提示しました。

 

高度尺側偏位の症例で、スワンソンインプラントを用いた人工関節置換術を行った1例

尺側偏位のとスワンネック変形の初期で、関節温存手術で機能再建した1例

 

どうも内科の先生方から関節の形状がきれいならどれだけ脱臼していても問題なく見えるようです。

これはある意味、Sharp scoreを金科玉条として教育してきた内科のリウマチ学の罪の部分です。

関節の形状、びらん、裂隙しか見ない癖がついています。

見えるものしか見ない。見えないものを想像する力が必要です。

 

われわれは屈筋腱の走行と緊張、伸筋の脱臼、側副靭帯の弛緩性、内在筋の掌側脱臼の位置と緊張、長さ、これだけの情報が治療には必要です。

これをレントゲンの所見と、診察から導き出す必要があります。

 

また、スワンネック変形の成り立ちを知らないため、尺側偏位との共存がある場合、どのような状態に軟部組織がなっているかわからない。

 

現在、筋・腱を出力を維持したまま長さや緊張を適切化する方法で、全面的に支持できる方法はありません。なので、仕方なく骨を短縮して軟部組織に合わせているというストラテジーです。

 

これをきちんと伝えて、理解してもらえるまで続けようかと思っています。